ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜
「苦手なら、無理に来なくて良かったんですが」
可愛くないあたしの言葉に、
「それでも、南條さんが喜んでくれるなら!」
柏木さんは真っ赤になって言う。
そこまで自己犠牲にしなくていいのに。
でも、その気持ちはすごく嬉しくて。
「ありがとうございます!」
笑顔で柏木さんに言っていた。
スカイツリーの後は、ソラマチや浅草を見て。
手を繋いで、身を寄せ合って歩いた。
柏木さんは相変わらず緊張していたけど、そんな柏木さんが愛しくて。
この手を離したくないと思った。