ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜





「!?」




あたしは言葉を失うと同時に、その様子を凝視してしまう。

そして、やっぱりズキンとした。




柏木さんはあたしの彼氏なのに。

こうやって、他の女性に触れられると、嫉妬でおかしくなりそう。





こんな惨めなあたしに、柏木さんが気付くはずもない。

そして、女性に触れられてもやっぱりカシタカのまま。

赤くなったりなんてしない。




「南條。こいつは、俺の同期の河田美月」




そう、柏木さんは女性をあたしに紹介した。





彼女はあたしを見下すように見て少しだけ頭を下げ、すぐに柏木さんに目を向ける。

そんな河田さんを見て思った。

あたし、邪魔者なんだ。

河田さんは柏木さんを狙っているのに、あたしみたいな余計な虫がいたから……



< 178 / 290 >

この作品をシェア

pagetop