ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜
「ヨウコ!
……ハイハイ!!俺の嫁!」
ドンドンドン!!
壁はなおも激しく叩かれ、柏木さんは無視して騒ぎ続け。
耐えきれなくなったあたしが、テレビの電源を切った。
柏木さんは狂乱ポーズのまま止まり、静かになった部屋の中に、慧太郎のゲームと中根さんのアニメの音が響いていた。
「な……南條さん……」
柏木さんはなおも狂乱ポーズのまま、泣きそうな顔をしてあたしを見る。
そんな柏木さんを、思いっきり睨んだ。
そして、言ってやる。
「隣の人が迷惑しています。
それにあたし、ここに来て何をすればいいんですか?」