よく分かる桃太郎の攻略法
ムギューっと力強い腕に、ドキドキも相まって苦しい。



「エ、エンジュっ、苦しいよっ」

「んー…なんだろ…

 なんかモモセ、柔らかくて気持ちいい」

「っ!?」



何を思ったか、背中に回されていた手が、私の体をまさぐるように動き出す。

肩や背中ならまだ良いが、その手はお尻を揉んできたのだ。



「ちょっ、ちょっと、こら!」

「………………」



暴れることで離された体にホッとしながら、文句を言おうとエンジュを見れば…

自分の両手をジーっと見ている。

…なんだ?



「エンジュ?」

「…こんなに柔らかい体触ったの…初めてだ…。

 もっと触りたいっ!」



手をワキワキと、いやらしく動かすエンジュに、顔がひきつってしまう。

何を堂々と変態発言してくれてんだ。



取りあえず頭をひっぱたいてやった。
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