よく分かる桃太郎の攻略法
どこまで行っても代わり映えのない景色のせいで、どれくらい歩いているのかも分からない。

話では朝出れば昼過ぎには着くくらいの距離らしいけど。



軽い身のこなしで先を歩くエンジュに、こちらをチラチラ見ながら歩くカイリ。

多分二人ならもっともっと速いペースで進めるんだろうな。

私のペースに合わせてくれている二人は優しい。



「休憩、するか?」

「してくれると嬉しいかな」

「…エンジュ」

「んだよぉ…」



天敵のカイリに呼び止められて嫌な顔をしたエンジュだけど、休憩だと伝えるとひょこひょこ戻ってきて、私の横に並んで座った。

お腹も空いたし、多分時間は昼頃だろう。

との事でランチタイムにすることになった。



「やーん、やっぱコトランの料理最高っ!」

「ほんっと上手そうに食うなぁ」

「幸せ~」



本当に何を食べても美味しい。

使ってる食材もアワビやホタテ、ウニやらの高級食材ばっかりで。

ワケわからない状況の今でも、美味しい物食べたら幸せって感じられるんだね。
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