よく分かる桃太郎の攻略法
セグセロンドは噂通りの町だった。

用事を済ませた今、夜に近い時間帯だと言うのに、人通りの多いこと。

プリメロとは店の数も全然違う。



段々暗くなる空と相反するような店の照明がまぶしい。

その中でも茶色い屋根の、一見渋い感じのする店。

それがここの長老が教えてくれた酒場だった。



「なっ、なっ、酒飲もうぜ!」

「私未成年だもん」

「未成年?なんだそれ?」



なかなかの混み具合をみせる店内。

空いてるテーブルを3人で囲むようにして適当に料理を注文した後。

エンジュが嬉しそうに提案をしてきた。



「未成年って言うのは、まだ子供ってこと。

 お酒飲めないの」

「へぇ、モモセの世界は子供だと酒飲めねーんだ」

「この世界にはそんな決まりないの?」

「ない」



少しずつ会話に参加してくれるカイリに、ゆっくりと首を頷かせる。

まぁ動物の世界って、その時に欲した物を欲した分だけってイメージだしな。

私は飲めないけど飲みたいなら頼んでよ、とだけ伝えておいた。
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