君の声で目覚める朝。
きみのえがお



僕の肩に、触れそうで触れない距離で、彼女はパズルのピースを摘まんで、静かにパズルを組み立てている。


僕はそんな歯痒い距離を埋めるように、彼女を横から抱き締めた。そうすれば、彼女は持っていたピースを置くと、廻した僕の腕にそっと触れる。


「どうしたの」

「...パズル、そんなにやりたかった?」

彼女の問い掛けに、そんな問いを返せば、彼女は微かに瞳を揺らした。


「ねぇ、何があったの?」

そう言えば、彼女は驚いたように少しだけ眉を上げて、それから、諦めたように微笑んだ。

「...唯くんには、何でも解っちゃうんだね」

そう言って、彼女は僕に体を預ける。




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