君の声で目覚める朝。
インターホンが鳴り、すぐに扉を開ければ、そこには普段と変わらない笑顔の彼女がいた。
「いらっしゃい、入って」
「...急にごめんね」
そう言った彼女に、首を横に振って、中へと腕を引いた。
それから、彼女に理由を聞けば、パズルの続きがしたくなったと言ったのだ。
けれど、それだけじゃなかった。
やっぱり彼女は何かあったのだ。
『...唯くんには、何でも解っちゃうんだね』
そう言ってから、続く沈黙。それでも彼女との間に流れるそれは、決して悪くない。
「...ねぇ、唯くん」
「ん?」
「あのね、」
「うん」
「...えっと、ね」
そう言って、困ったように眉を寄せる彼女が、どんなことを言おうとしているのか、わからない。