ダウトー嘘つきには罰をー
「『これって……?』って結衣考え過ぎ〜!でも本当だったりして!あははははっ」
美波は体を前に乗り出して、面白そうに話している。
「美波ったらあ……そんな訳ないじゃん。さっき『これって……?』って言ったのは美波にも同じメールが来たことにびっくりしただけだよ……。脅かさないでよね……」

「「あははははははっ」」

何だかよくわからないけど、二人で笑ってしまった。

そんな時、雄二が教室に来た……。

雄二はハァハァと息を切らしていて、汗をたくさんかいていた。

そして、雄二は目を見開き、大声で叫んだ。

「保健室の……宮島先生が……たっ……倒れてた……」

「「宮島先生が!?」」

宮島先生とは、美人でとても優しい先生だ。
そして、雄二が大好きな先生。

私達はダッシュで保健室に走って行った。

保健室に行くと、宮島先生はベッドに横たわっていた。
顔が真っ青になっていて、意識が無いようだ……。

「早く!早く救急車!雄二!急いで!美波は他の先生を!!私は宮島の様子を見てるからっ!」

「分かった行ってくる!」

美波は走って職員室に向かっていった。

雄二は手を震わせながら、1 1 9 と押していた。

「救急車……救急車お願いします!東京都東山区桜ヶ丘中学で……保険の先生が……倒れてて……顔が真っ青で意識が無いんです……とにかく急いで下さい!!」

雄二はそう言い切って、電話を急いで切って言った。

「宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生、宮島先生!!!」

「……雄二。落ち着いて。今美波が先生達呼んできてくれてるし……雄二もヤンデレっぽいよ……宮島先生って連発して。宮島先生なら絶対大丈夫だから……ね?」
そう言って肩に手を置いたものの、私の言葉は雄二の耳には届いていないようだった。
なるべく呑気に、落ち着いて言ったつもりだったが、逆効果だったようで、雄二の落ち着きがもっと無くなってしまった。

今すぐにでも宮島先生を助けたい。
でも、私達には何も出来ない……。
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