ストレートな君
そんな私に対して、驚いてる智哉の声が聞こえる。
「美乃梨さん⁉︎」
「大丈夫‼︎ 門から走れば3分で教室行けるから」
これなら間に合う。
「美乃梨さん‼︎ それはこの僕でも知ってますよ〜」
「あ、そっか」
遅刻したことあったんだよね、智哉は。
ダッシュして間に合うのは知ってるか。
そう思いながら靴箱まで走って、階段を急いで登りながらいつの間にか前にいる智哉に声をかける。
「じゃあまた‼︎」
3階着いちゃったしね。
私達の学校は5階建てになってて、1年生は5階、2年生は4階、3年生は3階の教室と決まっている。
だから、智哉は4階なんだよね。
「頑張れ〜」
1階違うだけでこんなこと言える余裕がある私は不思議なものだね。
「はい‼︎ それじゃあまた‼︎」
「うん」
笑顔でそう言った智哉に返事をすると教室へと急いだ。