ストレートな君
「うわぁぁぁ」
本当恥ずかしい。
でもその前に放課後掃除だなんて。
嫌だし、智哉にどう言えばいいんだろう。
もう約束しちゃってるしなあ。
「まーファイト」
再びバシバシ叩かれる私。
「......他人事のように言うね」
手伝ってくれてもいいのにさ。
「だって他人事だし?」
「...なんて女だ」
菜央はいつも他人事のように言って、私に関することは今まで手伝ってくれたことがない。
そう考えると友達としてどうかと思う、ってところだけど。
菜央は菜央だからって許しちゃう私。
まだまだ甘いね。
「なんだと? もっかい言ってみ‼︎ それとも、手伝おうか? とでも言ってほしいのか〜? おらおらっ」
そんな声がが聞こえたと思ったら、髪をグシャグシャされる。
「うわぁぁぁ」
最悪だ。
どうしてくれるんだ、菜央さんよ。
「まーウチのプラスにならない事はしないからな」
まぁそんなもんだよね。
「第一面倒くせえし」
そう言って私の髪を触り始める菜央。