ストレートな君
自動ドアで開くコンビニ。
重い足を引きずりながら足を踏み入れる。
『いらっしゃいませ。あれ、今日も来てくれたんだ。嬉しいな〜』
『......』
お店に入った途端、あの人の声が聞こえてきた。
...今日もいる。
はぁ...と溜息が出て仕方がない。
この人は私がコンビニに来る時、必ずといっていいほどいつもいる。
そして私を見かけると話かけてきて、ついには勘違いをしている始末。
『オレ嬉しいな〜。こんな可愛い子に好かれて幸せ』
『...』
むしろ私は嫌いです。と口から出てしまいそうになる。
かごを手に取ると、1000円以上になるように計算しながら入れていく。
その間でも後ろを金魚のふんのようについてくる店員。