あなたの事が好きなんです。
はい と言うしか無かった。
あの輝かしい目で見つめられて、更にこれ以上手を握られたままだと本当に失神してしまうと思った。
「信じられない!!!」
放心状態で戻ってきた私から話を聞き出して怒り出す美和。
「なんでちゃんと言わないのよ!!」
「ごめんなさい…」
「だいたい、蓮も蓮よ!!
普通あの状況で長谷川の事好きとか言うわけ無いでしょ!!」
動揺する私の代わりに怒ってくれる美和。
「もうこれ以上我慢できない!
私蓮と話してくる!!」
そう言って高橋くんを探しに行こうとする美和を必死に止める。
「美和!やめてよ!!」
「なんで?!麗華はこのままでいいの?!」
「よくないけど…」
「じゃあ私がちゃんと話してくるから!!」
「美和!!!」
珍しく周りの目を気にせずに大声を出した私にビックリして美和の動きが止まった。
「私…高橋くんのこと好きって言えなかったけど…
このままでいいとは思ってないよ。
でもね、好きって伝えるなら
自分の口から言いたい。」
「麗華…」
美和は納得したようで、私の頭を撫でながら「成長したね〜」と嬉しそうな顔をしている。