噂の年下男
そんな時、俺の携帯が振動する。
画面を見ると、大学の友達のハルからLINEが来ている。
ー今日、バスケ来れねぇ?
俺は速攻で返す。
ー行く!
そして優弥に言った。
「俺、用事あるから早く終わらせなきゃ」
「は?用事?」
優弥はいつものように口をへの字に曲げる。
「てめぇ……まさか、遊びじゃねぇだろな?
新曲はどうするんだ、新曲は!」
「大丈夫だってぇ!
なるようになるってぇ!
だから、早く行くよ?」
俺は優弥の派手な服を引っ張り、再び街へ繰り出した。
頑固な優弥なのに、自分の意思は曲げない優弥なのに、恥を偲んで俺たちに打ち明けた優弥。
俺は、心から優弥の力になりたいと思ったんだ。