噂の年下男







「紅(べに)」




たーくんの声で、現実世界に引き戻されたあたし。

あたしは慌ててたーくんの肩に触れ、身を寄せる。





「ごめん、たーくん。

長時間のフライトで疲れていて」



「わわ……分かってるよ、紅」




たーくんは真っ赤になって、身を縮める。

そんなたーくんが可愛い。





「無理矢理誘ってごめん。

ランチの後、家まで送っていくよ」



「ありがとう。

ランチはお寿司がいいな。

日本食が食べたくなるの」




たーくんはもちろん、あたしの言葉に従う。

そして、高級な寿司屋に連れていってくれる。



< 11 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop