噂の年下男
ファーストクラスの彼
「お飲み物をご用意いたします」
飛行機が水平飛行に入り、あたしはカートを引いて乗客のもとへ伺う。
そして、慣れた手つきで次々と飲み物を渡していった。
今日はまた仕事。
ロサンゼルスへのフライトだ。
これが終われば当分は国内線。
あと少しの頑張りだ。
昨日は優弥のことを考えすぎて、あまり寝られなかった。
今日のフライトに向け、しっかり休まないといけなかったのに。
相手はたかが優弥なのに、どうしてこんなにも心を掻き乱されるんだろう。