噂の年下男
あたしはくるりと踵を返し、満面の笑みを浮かべる。
そして、
「どうされましたか?」
そう聞いたのに……
彼を見て、どっと身体に血が回った。
輝く金髪。
赤色に白いドットの派手なシャツに、ダメージジーンズ。
今日はいつもよりはマシな格好だ。
それでも、あたしにとってはアウトライン。
やっぱり、優弥のセンスは好きになれない。
……のに、なんでこんなに気になってしまうんだろう。
むしろ、顔を見ることが出来て嬉しいなんて思ってしまったんだろう。