噂の年下男
「もし蒼も英語が出来たら、Fも活動の幅が広がったのに」
またそんな話?
楽しくないんだけど。
「アイツ、英語の発音も恐ろしく悪いからな……
だから、Fには英語の曲がねぇ」
得意げに言う優弥に、あたしは突っ込んでやる。
「そして、あんたも英語が出来ないからでしょ?」
すると、
「……そうだ」
頷く優弥。
こいつ……
またあたしの挑発を受け流した。
なかなかの男だ。
そして、まだあたしの胸は早鐘を打ち続けるのだった。