噂の年下男
「……おい」
優弥が静かに言う。
このあたしの色気作戦に、全く動揺していないのだろうか。
そんな優弥にとどめを刺す。
「飲み直しに行かない」
「……いいけど」
優弥は困ったように言って、その金髪を掻き上げた。
金髪なんて、大嫌いだ。
それなのに、今日はその金髪すら愛しい。
あたしは優弥の髪に手を伸ばし、
「綺麗……」
にこっと笑う。
こんなあたしを見て、優弥はますます驚いた顔をした。
そして、とうとう言う。
「やっぱり、今日はもう休め。
疲れてるだろ?」