噂の年下男
「悪いな、俺の宿泊先で」
優弥は相変わらずぶっきらぼうに言った。
「本当はバーにでも行くべきだろうが、俺は英語が分からねぇ。
万が一酔っ払った紅に何かあっても、俺は助けられねぇから」
奴は言い訳がましく、そんなことを言っていた。
頭がボーッとする。
今のあたしには、考える能力が欠落している。
こんなあたしは、優弥に言っていた。
「あんたのホテルってことは……
あたしを抱くつもり?」
その瞬間、ルームサービスのビールを口に含んだ優弥は、思いっきり蒸せ返る。
なんだ、その純粋なそぶりは。
散々遊んできたくせに。
だけど、そんな優弥が妙にツボで。
「いいよ、抱いても?」
優弥に詰め寄る。