噂の年下男
「弟の声域を最大限生かした曲。
それぞれの得意を考えたパート。
彼らじゃなきゃ駄目だって、艶は言いました」
そう言いながらも、頭は優弥のことでいっぱいで。
顔がかあっと熱くなる。
あたし……聴いてみたい。
しっかりと聴きたい、優弥の曲を。
竹本さんは、嬉しそうにあたしの話を聞いていた。
本当にFが好きなんだろう。
前はFのファンなんて、うざいと思っていた。
でも、今は素直に嬉しい。
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