噂の年下男





そんなことを考えていた俺に、



「蒼はいいのかよ」



優弥は聞く。




「いいって?」




思わず聞き返した。

すると、優弥は複雑な顔で俺を見る。




「お前のねーちゃんと俺が付き合っても」



「……あー」




俺は優弥に言っていた。




「いいんじゃない?

性格悪い者同士」



「てめぇ……」




やっぱり凄む優弥を見て思った。

優弥は趣味が悪いし、性格も悪い。

だけど、根はいい人なんだ。

俺と唯ちゃんの恋愛も応援してくれているし、何よりメンバーのことをすごく考えてくれている。





面と向かっては絶対言わないけど、俺、優弥が嫌いじゃないんだ。

……優弥のこと、大好きなんだ。



< 68 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop