噂の年下男
家に着くまで、携帯を何回も見た。
優弥がLINEに気付くか気になったあたし。
愚かだ。
こんなにも男に振り回されるなんて。
あたしが、ぶんぶん振り回してやりたいのに。
それでも、LINEは既読にならなくて。
なんだか元気が出ないまま、あたしは家の扉を開けた。
そして、やっぱりLINEを確認した時……
なんと既読になっていて、そわそわしてしまった。
こんな自分が恥ずかしい。
まさか、優弥に気があるの?
そんなはずはない。
あと一ヶ月後には別れているだろう。
そう思った時、
ー暇?
超そっけない返事が来る。
お疲れの一言もないのか。
やっぱり、優弥は俺様でデリカシーがない。
あたしの嫌いなタイプだ。
ー疲れてるから寝るわ。
あたしはそう返して、携帯を投げ捨てた。
あー、イライラする。
期待して損した。
……期待してたの?
まさかね。
あたしはベッドに潜り込み、眠りの世界に堕ちていった。