君がいたから
そんなある日だった…
祐希が仕事を終え家に帰宅した。
「おかえり!」
いつもの通り出迎える美香。しかし、
「…。」
祐希は返事をしない。
「ちょっと~祐ちゃんなんでシカトなの?」
「…。」
やはり返事はない。
「ねぇ!ねぇってば~。」
美香は何度も祐希に声をかける。そして、やっと祐希が口をひらいた。
「うるさいんだよ!一人にしてくれないか」
いきなり祐希に怒鳴られビックリする美香。
「なんで怒鳴るの?何があったか話してよ。」
しかし、祐希は
「関係ないだろ!ほっといてくれ!」
美香の気持ちを全く考えずに怒鳴りちらした。すると美香は
「これが何か分かる?」
手にしていたのは包丁だった。

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