君がいたから
「なんだ~そんなことか。」
美香は笑顔で祐希に言った。
「そんなに落ち込んでるから相当嫌なことがあったんだな~って思ったけど大したことないじゃん!」
美香は怒るどころか笑顔で話しかけるばかりだ。
「えっ!?こんな俺のこと情けないって思わないのか?」
祐希は少し驚いていた。
「だって~仕事なんていくらでもあるんだから辞めさせられたらまた探したらいいでしょ?そんなにがっかりすることじゃないよ!」
美香はまた笑顔で祐希を励ました。祐希もそんな美香の気持ちが嬉しくて前向きな答えを返す。
「そうだな~俺、何小さいことでクヨクヨしてたんだろな。また探せばいいか。俺頑張るよ!」
祐希の前向きな発言に美香も気をよくしたのか応援の言葉を送る。
「うん、頑張ってね。応援してるよ。」
そして、また美香は満面の笑みで祐希に答えた。
今まで夢も希望もないダメ人間の祐希だった。しかし、美香の存在が祐希を前向きにさせ少しずつ成長させていた。
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