君がいたから
「そうだったのか…もしかして彼氏とは?」
「うん、別れたよ。たけしさ、二股かけてた。だから、私からふってやったんだ。」
「二股か…サイテーな男だな!ほら、涙拭きなよ。」
そう言うと祐希はハンカチをかおりに渡した。
「ありがとう…祐希やっぱり優しいんだね。」
かおりは涙を拭いた。しかし、祐希の優しさにふれ、まだ涙は止まらなかった。
「おいおい、もう泣くなよ。お前らしくないぞ!」
「私だって女なんだから泣くときは泣くの。」
「ははは、お前一応女だったもんな!」
祐希は慰めるつもりで冗談を言った。
「ひど~い!」
泣いていたかおりもこれにはちょっと怒ったようだ。
「そう、お前はやっぱりそのほうが似合ってるな。」
「ははは、そうかもね。」
泣いていたかおりだったが祐希の冗談で笑顔が戻ったようだった。そのまま、しばらく二人の楽しい時間が続いた。仕事のこと、趣味のこといっぱい話しても話しきれないぐらい話していただろうか。気が付けば2時間たっていた。
「そろそろ、帰ろうか?」
「そうだね。」
二人は店を後にした。
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