若の瞳が桜に染まる
「つまり、俺を今回の件から外すってこと?
じゃ、やっぱり一気に片をつけるつもりなんだ…。それだと犠牲が大きくなるだけだ」
「細々した手で迎え撃ってはナメられるぞ。
いずれ天祢組を背負う覚悟があるなら、甘い考えは捨てろ。
出雲荘には嬢ちゃんも行くことになっておる。逃がすなよ」
「日和も…」
反論しようとしたが、よく考えてみれば狙われる可能性のある屋敷よりも、出雲荘に共に連れていく方が安全だった。
辰久はわかっていたのだ。
日和を条件として提示すれば、我久が大人しく出雲荘に行くということを。
じゃ、やっぱり一気に片をつけるつもりなんだ…。それだと犠牲が大きくなるだけだ」
「細々した手で迎え撃ってはナメられるぞ。
いずれ天祢組を背負う覚悟があるなら、甘い考えは捨てろ。
出雲荘には嬢ちゃんも行くことになっておる。逃がすなよ」
「日和も…」
反論しようとしたが、よく考えてみれば狙われる可能性のある屋敷よりも、出雲荘に共に連れていく方が安全だった。
辰久はわかっていたのだ。
日和を条件として提示すれば、我久が大人しく出雲荘に行くということを。