若の瞳が桜に染まる
翌日、どのテレビ番組でも、どの新聞でも大々的に扱う内容は同じだった。

柊忠義は裏社会と繋がっていた。
そんな大きなスキャンダルは世間を揺るがせ、忠義は逃げるような形で失脚。

ただしその裏社会の組織というのは、天祢組ではなく茶島会となっていた。

そこにはもちろん、天祢組による素早い情報操作が行われていた。

忠義は、他にも犯罪に手を染めていたことがわかり、身柄を拘束された。

他にも忠義の下についていた人々は同じように拘束されたが、そこに楠井はいなかった。
どこかへ逃げたのか、我久と対峙したのを最後にその姿を見た者はいない。
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