若の瞳が桜に染まる
「そんなことする人じゃないよ。
二人にもちゃんと紹介する。会って話せば、どんな人かわかるよ」

「甘いこと言ってんなよ…!」

蘭は睨みをきかすが、我久はそのまま部屋の襖に手をかけた。

「俺だって、考えて婚姻届に名前書いたんだ。
後悔はしてない。

じゃ、行ってきます」

そう言って仕事へと向かった我久。
蘭は全然納得がいってなかった。

「なんなんだよ!」

バンと壁を殴る。
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