若の瞳が桜に染まる
「いや、そういう交流は羨ましいと思って。
俺には同期いないから」

「あー。
新人三人は結構仲良しですよ。
今度もご飯行こうって話してるんです。
良かったら先輩もどうですか?ってか、行きましょうよ。

先輩と俺と、あと香織と日和で。絶対楽しいですよ」

「…そ、そうだね」

後輩に押されて、得意ではない飲み会に参加させられようとしているが、日和がいるということで、強く不参加を表明できずにいた。

「おいおい。ちょっと聞こえたんだけど、岡本も来るの?俺も参加して良い?」

コロコロと椅子を転がして来たのは、二人の会話にこっそり聞き耳を立てていた吉田。女性社員が来る飲み会を聞き逃すはずがなかった。
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