私とあの子
「...何が言いたいの?」
「あぁ、ごめんごめん
急に驚いたよね?
私、矢沢美弥妃(やざわみやび)あなたと友達になりたくて病室からこっそり抜け出してきちゃった!」
笑って話す彼女は自分が嫌味を言っているなんて、気付いてもいないだろう
私は彼女を思いっきり無視し続けた
それから1時間、私の横でひたすら語ってる彼女
それに応じず思いっきりゲームに集中する私
「そんで、私なんか転んじゃって!凛がさぁ~」
ってかまず、凛って誰だし、
そう思っても次々と出てくる話
私がゲームに飽きて病室に戻ろうとしたのは彼女に会ってから二時間ほど経った頃だった
「って、え!行っちゃうの?まだ話し終わってないよおー!」
そんな大きな声が病院中に響いたため脱走中の彼女に看護師さんたちは気づき始めた
「あ、やべ」
そんな彼女の声も聞こえないふりをして病室に戻った