クジ引き
☆☆☆

あたしは目を閉じている男性の前で放心状態でいた。


男性が入っていた箱の中を確認すると、大きな黒いゴミ袋が2枚と手紙が1枚入っていた。


『この男をバラバラに切断し、ゴミ袋に詰めて送り返せ』


新聞の文字を切り取って作成された文章には、そう書かれてあったのだ。


この男とは、間違いなく段ボールに入れられていた男のことだ。


あたしは震える足でどうにか立ち上がり、リビングにあるスマホを手にした。


とにかく、警察だ。


そう思うのに、手が震えてたった3ケタが入力できない。


早くしないとあの男性が目を覚ましてしまうかもしれないのに!


気持ばかりが焦り、何度もスマホを手から落としてしまった。


「もう!!」


自分にイラつき、スマホを拾ったとき画面に『商品発送』のメールが表示されている事に気が付いた。


その文章の下にはサイトのURLが記入されている。


このサイトに接続すれば何かがわかるかもしれない。


そんな思いで、あたしはURLをタップした。
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