クジ引き
☆☆☆
あたしが1人で向かった先はくじ引きをしていたショッピングモールだった。
朝9時の開店と一緒に沢山のお客さんたちがお店の中に入って行くのが見える。
あたしはその流れに乗り、店内へと足を踏み入れた。
真っ直ぐに一階の広間へと向かう。
平日だからか、オープンしてすぐだからか、何のイベントもしていないようだ。
くじの箱も撤去されている。
誰か店員に声をかけようとした時だった、後ろから声をかけられてあたしは振り向いた。
「朝日!?」
そこに立っていたのは玄関の鍵を手に持った朝日で、あたしは目を見開いた。
「ごめん、付いて来た」
朝日は申し訳なさそうにそう言って鍵をあたしに渡して来た。
「待っててって言ったのに」
「少しでも、なにか役に立ちたくて」
自分を殺すかもしれない人間の役に立ちたいなんて……。
あたしが留守をしている間に逃げる事だってできたのに追いかけて来るなんて、やっぱり朝日の状態は普通じゃない。
「ありがとう」
あたしはそう言い、どうにかほほ笑んで見せたのだった。
あたしが1人で向かった先はくじ引きをしていたショッピングモールだった。
朝9時の開店と一緒に沢山のお客さんたちがお店の中に入って行くのが見える。
あたしはその流れに乗り、店内へと足を踏み入れた。
真っ直ぐに一階の広間へと向かう。
平日だからか、オープンしてすぐだからか、何のイベントもしていないようだ。
くじの箱も撤去されている。
誰か店員に声をかけようとした時だった、後ろから声をかけられてあたしは振り向いた。
「朝日!?」
そこに立っていたのは玄関の鍵を手に持った朝日で、あたしは目を見開いた。
「ごめん、付いて来た」
朝日は申し訳なさそうにそう言って鍵をあたしに渡して来た。
「待っててって言ったのに」
「少しでも、なにか役に立ちたくて」
自分を殺すかもしれない人間の役に立ちたいなんて……。
あたしが留守をしている間に逃げる事だってできたのに追いかけて来るなんて、やっぱり朝日の状態は普通じゃない。
「ありがとう」
あたしはそう言い、どうにかほほ笑んで見せたのだった。