クジ引き
「もしかしたら別のくじが混ざったのかもしれないな」


「あぁ。それはあるかっもしれない」


結局そんな話で治まってしまったので、あたしはもう一度くじを引く事になった。


「おめでとう! 5等ですよ」


「うまい棒じゃん」


横で見ていた菜々花が笑って言う。


引き直して菜々花と同じ5等が出るなんてついてないな。


そう思いながらお菓子を受け取った。


「あ、さっきのハテナくじももらえますか?」


「え? これ別のくじだったら使えないかもしれないよ?」


「いいです。ハテナマークの入ったくじなんて珍しいから欲しいだけなんです」


あたしはそう言うと、お兄さんからくじをもらったのだった。
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