ブルームーン
病棟の広場にいると晴香ちゃんがお茶を持ってきくれた
晴香ちゃんは私の隣に座ってお茶を飲んでいた
「ねぇ、時分のせいだと思ってるでしょ?」
晴香ちゃんが突然話しかけてきた
「それは私のせいに決まってるよ、だって私が、私が‥‥」
大粒の涙で視界が霞んでいた
「誰が静紅ちゃんのせいって言ったの?」
「誰も言ってないけど、でもあれは‥‥」
「あのね静紅ちゃん誰のせいじゃないんだよ、これは私達能力者の宿命なんだよ」
晴香ちゃんは私の手首に身につけている紐を見た瞬間私の手を掴んで立ち上がった
「晴香ちゃん?」
「隆平ホントに静紅ちゃんのこと好きなんだね」
「えっ?」
「隆平お母さんが亡くなってからずっと着けてるの」
「そんな大事なものを‥‥」
「大事なもの渡すってことは隆平にとって大事な人なんだよ、だからさ静紅ちゃん隆平を信じて待とうよ」
「うん」
「それから静紅ちゃん行きたいところがあるからついてきて」