しょうがねーな、まったく。
退社時刻までに何とか頼まれた見積書を仕上げ、ダッシュで保育園に迎えに行くと、教室に翼の姿はなかった。
ってことは、もしかしてまたあいつに遊んでもらってるとか?
どんだけ懐いてるのよ、もう。
よりによって、あんな性格の悪い奴に。
でも、パっとみた限り、鉄棒の付近には誰も見当たらない。
どこにいるのかなと思い、キョロキョロしていると、ニコニコしながら近付いて来た由貴子先生が、得意げに園庭の隅っこを指差した。
「木になってる柿、園長先生が獲ってもいいって言ったもんだから、必死になってるの。たまたま落ちてたのを拾った子がもらったから、みんな欲しくてしょうがないみたい。」
「なるほど。」
「でも、まだちょっと時期が早いからそんなに落ちては来ないし、子供じゃ届かないでしょ。そしたら、希ちゃんのパパが肩車してくれるって言うから。」
「そうなんですか?」
「ええ。ほら見て。」
「はい.....。」
言われてみると、薄暗い中でもぞもぞ動く人影が見える。
キャッキャッと騒ぐ声も聞こえて来るし、子供たちが楽しんでるのは間違いないようだ。
だけど、あの場に行くのにはちょっと勇気が要る。
この前も喧嘩しちゃったし、声かけづらいよな..........
ってことは、もしかしてまたあいつに遊んでもらってるとか?
どんだけ懐いてるのよ、もう。
よりによって、あんな性格の悪い奴に。
でも、パっとみた限り、鉄棒の付近には誰も見当たらない。
どこにいるのかなと思い、キョロキョロしていると、ニコニコしながら近付いて来た由貴子先生が、得意げに園庭の隅っこを指差した。
「木になってる柿、園長先生が獲ってもいいって言ったもんだから、必死になってるの。たまたま落ちてたのを拾った子がもらったから、みんな欲しくてしょうがないみたい。」
「なるほど。」
「でも、まだちょっと時期が早いからそんなに落ちては来ないし、子供じゃ届かないでしょ。そしたら、希ちゃんのパパが肩車してくれるって言うから。」
「そうなんですか?」
「ええ。ほら見て。」
「はい.....。」
言われてみると、薄暗い中でもぞもぞ動く人影が見える。
キャッキャッと騒ぐ声も聞こえて来るし、子供たちが楽しんでるのは間違いないようだ。
だけど、あの場に行くのにはちょっと勇気が要る。
この前も喧嘩しちゃったし、声かけづらいよな..........