しょうがねーな、まったく。
「敦史くんてさ、あんなカッコいいのに、そういう色っぽい話、今までまったく無かったのよ。なのに、この前、いきなり、シングルマザーのお友達を助けてやりたいとか言って、希ちゃん、置いてくじゃん? 翼のママって、どんな人なんだろうって、みんなで超盛り上がってたの。」

「.....そう、なんだ。でも、何にも無いよ!! ただの友達。う〜ん、え〜と、いわゆるママ友みたいな感じ?」

「ホントに?」

「うん!!」


うっわ〜!! ビックリした!!

どうしてそんなことになってるのかな?

だから、みんなでニコニコしてた訳?


って言うか、この場合、「みんな」に含まれるのは、奥さんと先輩よね?

そういう風に見られてたなんて、一ミリも気付かなかった。

もうやだ。どうしよう。

みんなの目にはどう映ってたのかな.....?


「なんだ、残念。でも、まだわかんないよね。二人、仲良いし、何かお似合いだし。」

「嘘? 」

「嘘じゃないし〜。」

「あ、その前に、私、年下だって、今、初めてちゃんと聞いたんだけど。」

「そうなの? 敦史くんは27だよ。二つ下。」

「ふ〜ん、そうなんだ。」


やっぱり年下なのか。

の割に、ホントしっかりしてるよなぁ。

家事も育児もきちんとやってるし、仕事でも周りに頼られてるし。


なのに、どうして奥さん、出て行っちゃったんだろう?

あいつの弱点って、ザっと考えて、そこしか無い気がするんだよな。
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