囚われ姫と金と銀の王子

***


その次の日からソフィアには物を贈るようにした。


ドレスや、アクセサリーなどの貴金属。

・・・そして、花。


ドレスやアクセサリーはソフィアに似合いそうな物を、私自ら選んだ。


それをソフィアが身に付け、私の横に立つのを想像しては、自然と顔がにやけてしまう。


花はどこにでも生えているクローバーとシロツメクサだが、それにはちゃんと意味がある。


その意味をソフィアが気付くかどうかはわからないが、その意味は私の今の願いそのものだ。



少しは喜んでくれるだろうか。

いってもソフィアは女だ。物を贈られて喜ばないはずはない。


少しずつ私を受け入れろ。

私という存在が、ソフィアの中で大きくなっていけばいい。



そう思いながら贈り続けた。

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