囚われ姫と金と銀の王子
それからようやく話を始める。


贈り物に付いては、話の内容からしてどれも身に付けていないらしい。

興味がないのか、はたまた私が贈ったものは身に付けたくないのか。



後者であれば、少し胸が痛む。



花の意味も全く分かってはいなかった。


それについてもまた興味がないのだろうか?

まさか暇つぶしの道具だと思われているとは思わなかった。


次回はあの本も添えて花を贈る事にしよう。

意味なく贈っていた訳じゃない。



「あまり喜ばれなかった、という事だね」

「私、物で釣られるような女じゃないですから」


鼻息を少し荒くして、ソフィアは答える。

恐れずハッキリとそう私に言うソフィアに対し、笑いがこみ上げてしまった。



・・・素晴らしい。

ここでもしっかりと私に言う事が出来る。
本当に面白い女だ。


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