囚われ姫と金と銀の王子
これって絶対、修羅場フラグ立ってるわよね?
何もなくなんて、この状況じゃあり得ないわよね?
「・・・嫌だわ、変な修羅場に巻き込まれるのだけは、本当に勘弁なんだけど」
「間違いなくあるでしょうね。彼女達の事ですから、必ずソフィア様に怒りの矛先が向くかと思いますわ」
「ちょっと冗談でもそういう事言うの止めてよ!私の人生修羅場ばかりじゃない!!」
困った、本当に困った。
もう嫌な予感しかしない。
私が正妃を回避する手立てはないのかしら?
ああもう、こんな時に自分の国さえあったなら・・・!
今の私じゃ、どうこう出来ないじゃないの!!
その私の『嫌な予感』は早くも当たり、その日の夕方、食堂へと向かう時それは起こった。