囚われ姫と金と銀の王子

「・・・そうですね、殿下。全てあなたの責任です。殿下の身勝手な行動により、あなたの妻であった女性達の運命は大きく狂ってしまいましたね」

「・・・ハッキリと言うね、ナディ」

「今はもの言えぬ私の主人に代わって言っているだけです。お気になさらず」

「では、ナディ。私はこれからどうしたらいいと思う・・・?」


「そんなことご自分でお考え下さいませ。殿下が今やらなければいけない事はご自分がよく分かっている筈です。ここで祈るだけでは何も始まりませんよ?」



まさにソフィアが言いそうな言葉で、ふっと笑いが零れてしまう。


「ナディは、本当によく出来た侍女だな」

「そうですか?そう思うのはソフィア様のお陰です」


私は握っていたソフィアの手を名残惜しく感じながらも、手放した。

そしてソフィアの額に軽くくちづけを落とした後、ゆっくりと立ち上がる。



「ナディ、ソフィアを頼む」

「承知いたしました」

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