囚われ姫と金と銀の王子

「・・・は?」


侍女達は私に全て着飾せ終えると、部屋から出ていった。

残されたのは私ひとり。


この状況においても、私は未だ理解が出来なかった。


なにこれ?

もしかして死ぬ前くらいは綺麗にしてから、ってそう言う考えなのかしら?


にしてもこの真っ白なドレス、どう見てもウェディングドレスじゃない。


ええ~!?

処刑でウェディングドレスって!!
趣味悪すぎでしょう!?

あの王子、どんな趣味してんのかしら!


・・・とは思いつつ、鏡で自分の姿を映した。


久しぶりの化粧。

そして久しぶりの綺麗なドレス。


その美しさに思わず見とれてしまう。

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