囚われ姫と金と銀の王子

そして、執り行われる

「―――・・・は!?」

頭がどっかおかしくなったのか、と思った。


結婚式?


は?

誰が誰の妻になるですって!?



「何を仰っているのかよく分かりませんが」

「仕方ない、もう一度言おう。今日は私達の結婚式だ。お前は私の妻になるんだ」

「なんで私が!!!」


思わず殿下に対して、つい言葉を荒げてしまった。


・・・だって我慢できなかったのよ。

今の今まで処刑されるもんだと思って、死ぬ気で気持ちを整えてきたってのに。


なんでいきなり結婚!?


真逆じゃない!!全くの真逆!!

しかもちょっと前まで私を虫けら以下で睨んでいた男よ!?


どうしてそんな人と結婚しなきゃいけないのよ!

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