囚われ姫と金と銀の王子
引きずられる様にして、城の隣にある大聖堂へと連れていかれる。
中には何人かの侍女と、騎士。
そして十字架の下には一人の神父が立っていた。
その光景に、ごくりと息を飲む。
知っている人が誰もいない、結婚式。
もちろん祝う言葉を掛ける人間は、誰一人いるわけもなく。
自分も「嫁ぐ」という気持ちも覚悟も持たないまま、私はバージンロードの上を歩かされている。
厳かさもへったくれもない。
感動?
そんなもんあるわけないじゃない!
・・・なんなのこれ。
こんなんで神に誓えるか!
強引にバージンロードを歩かされ神父の前まで行くと、神父は両手を上げ、神に祈りの言葉を捧げた。
そして私達を見つめて問う。