囚われ姫と金と銀の王子
「・・・あの」
「ん?」
「何しにいらっしゃったのですか?」
私は怪訝な顔で、殿下にそう聞く。
ここに来たのには何か理由があるはず。
「は?何しに、って。私達は夫婦になっただろう?」
殿下は、少し笑いながらそう返した。
「夫婦って・・・仮のでしょう?」
「仮でも神の前で誓ったんだ、夫婦になった事には変わりはない。今日、私達は夫婦になった。そして夫婦になって初めての夜だ。君もバカじゃないんだから、その意味くらいは分かるだろう?」
殿下の話した言葉を、頭の中でひとつひとつ整理をする。
・・・うん。
確かに結婚はしました。
で、晴れて夫婦になったその夜は、同じ部屋の寝台で二人で朝まで、えっと・・・。
あれやこれや・・・して・・・。
って、つまり・・・それは・・・。