囚われ姫と金と銀の王子

「・・・は!?」

思わずそう声を上げてしまった。



初夜!?



つまり初夜を迎えるためにここに来たって事!?


私はぱくぱくと口を動かして、声を出す事が出来ない。

そんな私を見て、殿下は噴き出しながら話す。



「ようやく理解したか。そうだ、お前と初夜を過ごすためにわざわざ来てやったんだ。感謝しろ」


か、感謝しろって・・・!

誰がいつ、来てなんて頼んだのよ!


「無理!私達の間に愛もないのに、アンタと一緒になるなんて出来るわけないでしょう!?自分の部屋へお帰り下さい!」


「・・・なんだと?」


殿下の表情が一瞬にして曇る。


寝台から立ち上がったかと思うと、私の腕を掴み、ぐいっと引っ張って寝台へと押し倒す。

そしてそのまま殿下は私の上に覆いかぶさった。

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