囚われ姫と金と銀の王子
そこまで私の国の内情をそこまで知られているとは。
まったく恥ずかしいったら・・・。
「・・・私がまだ子供だと思って調子に乗るからやり返しただけの事です。立場的には私が上なのに、バカ親父に囲われてるからって調子に乗って・・・。やられたらやり返す、それをしたまでです」
「昔から苦労をしていたんだな。あんな暴君の娘に生まれたばかりに」
「そうですね。それは常に思っていましたよ。レイモアの王女に生まれなければ、こんな事にはならなかったって」
後悔したって仕方のないことだけれど、何か嫌な事があるたびにそれはずっと思ってきた。
私は何もやっていない。
ただそこに生まれて、王女としてただ育ってきただけ。
ただそれだけなのに、愛人達はそれを面白くないと言って嫌がらせをする。
どう見たって、私よりも愛人達の方がいい暮らしをしていたはずなのに。
「どうして、そんなに嫌がらせをされていた?」
「愛人達の自分勝手な嫉妬や妬みからですよ。その目がムカつく、可愛くない、私達になつかない、そんな所ですか。・・・アハハ、当たり前ですよね、母でもない人間にどうしてなつかなければならないんでしょう?国の財政が目に見えて悪くなって行っているのはあの愛人達のせいなのに、そんな諸悪の根源に媚びを売る訳がないじゃないですか」