囚われ姫と金と銀の王子
「物分かりのいい奴だ、それは誉めてやろう。・・・そうだ、お前の処刑の日が決まった。一週間後、朝一番にこの城の広場で国民の目に晒されながらお前は処刑される。この国に無謀にも争いを仕掛けた罰だ、恥を晒しながら死していくといい」
感情を含まず、そう女に吐き捨てた。
そう。
その一週間を泣いて悔やんで、その日まで眠れぬ夜を過ごし、そして私に生きたいと泣き叫びながら縋りつけ。
生きたいのだ、と。
生かしてくれ、と。
そうすれば私も少しは考えてやろう。
「死」よりももっと苦痛なものを。
私は地下牢を後にする。
明日あの女がどうなっているのか、それを楽しみにしながらその日は過ぎていった。