白の唄

「えーと…迷っちゃって…」
「いや、そうではなく。ここは迷いの森といわれるほどいりくんだところだぞ?なんで森に入った?」
「見ず知らずの方に話す義理はありません。それじゃ」
「あっ、ちょっ…!」

カナが止めるのも聞かず、ハノンはさっさと行ってしまった。追いかけることもできたが、この3人の中にそんな物好きはいない。

「俺たちもいくぞ。日が暮れるまでに森を抜けないとこっちが迷っちまう」

リアスは背中を木から離し、ハノンが向かった方向から少し北側に足を進めた。それに続いてナツ、カナと付いていく。

「あれ、カナ…付いてくるのか?」
「リアスまで何なんだよ…」
「……」
「お前もびっくりした顔すんな、ナツ」

2人の日課はカナで遊ぶことだ。




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