白の唄
「いててて…」
「?どうした、リアス」
日はとっぷりと暮れたが、結局森を抜けきれず、野宿になった。
リアスは脇腹を抑え、小さく呻いている。
「いや、さっきの山賊らとやりあったときあばらをやられたみたいだ…」
「何!?ちょっと見せてみろ!!腫れてないか!?」
カナはかなり取り乱し、パニクってしまっている。
まだハノンと会う前、この森をさまよう山賊に出くわし、一戦を交えたのだ。その際、殴られ、あばらにヒビが入ったようだ。
「何でもっと早く言わないんだよ!?」
「いや、なんか痛いなとは思ってたんだけど、まさかそんな大したこともないだろうと思ってたんだよ」
「全く、さっきから妙に動きが変だと思ったら…」
「気づいてんならお前も言えよ!」
ナツは救急箱を用意しながら淡々と言う。
「お前な、このくらいいつものことだろうが。すぐ治るさ」
「そうだけど…」
「この過保護」
「お前が冷めすぎなんだよっ」
カナは過保護といっても過言ではない。逆にナツは冷めすぎている。足して2で割ったくらいが丁度いい。
「ほらリアス、上脱いで」
「ん…ああ」
それでも手当てだけはナツがやる。カナよりも断然うまいのだ。
リアスは上着を1枚1枚脱ぎ、最後の1枚を脱ごうと裾に手をかけた時だった。
「「「!」」」
突然、歌が聴こえた。
どこか遠く、いや、それにしてはあまりにも響きすぎだ。だからといって近くだとも思わない。
オルゴールのような透明な声。どこまでも響いて、世界を包みそうだ。
「何で歌が…っておいリアス!どこいくんだ!」
リアスは上着を1枚羽織り、声のする方へ向かう。
「?どうした、リアス」
日はとっぷりと暮れたが、結局森を抜けきれず、野宿になった。
リアスは脇腹を抑え、小さく呻いている。
「いや、さっきの山賊らとやりあったときあばらをやられたみたいだ…」
「何!?ちょっと見せてみろ!!腫れてないか!?」
カナはかなり取り乱し、パニクってしまっている。
まだハノンと会う前、この森をさまよう山賊に出くわし、一戦を交えたのだ。その際、殴られ、あばらにヒビが入ったようだ。
「何でもっと早く言わないんだよ!?」
「いや、なんか痛いなとは思ってたんだけど、まさかそんな大したこともないだろうと思ってたんだよ」
「全く、さっきから妙に動きが変だと思ったら…」
「気づいてんならお前も言えよ!」
ナツは救急箱を用意しながら淡々と言う。
「お前な、このくらいいつものことだろうが。すぐ治るさ」
「そうだけど…」
「この過保護」
「お前が冷めすぎなんだよっ」
カナは過保護といっても過言ではない。逆にナツは冷めすぎている。足して2で割ったくらいが丁度いい。
「ほらリアス、上脱いで」
「ん…ああ」
それでも手当てだけはナツがやる。カナよりも断然うまいのだ。
リアスは上着を1枚1枚脱ぎ、最後の1枚を脱ごうと裾に手をかけた時だった。
「「「!」」」
突然、歌が聴こえた。
どこか遠く、いや、それにしてはあまりにも響きすぎだ。だからといって近くだとも思わない。
オルゴールのような透明な声。どこまでも響いて、世界を包みそうだ。
「何で歌が…っておいリアス!どこいくんだ!」
リアスは上着を1枚羽織り、声のする方へ向かう。